8敵陣に到着(工藤)
着きましたっ、敵陣『生徒会室』っ。
「会長いらっしゃいますか?」
「どーぞー、いらっしゃい周ちゃん。」
ドアが自動であいた……と思ったらイアンが開けただけでした。
影がうすいので自動かと思ってしまいました。つまらないです……。
「「イアン、お茶っ。」」
あっ、ハツと同時に叫んでしまいました…。
「えっ……「「拒否権なし。」」
あぁもう、イアン相手にすると敬語が崩れるんですよね。
嫌ですわぁ。
「ところで、ハツ。貴方私の愛読書『黒魔術……』を盗んだでしょう。」
「えっ。そんな本中1でマスターしてたから、いらないわよ。
っていうか周ちゃん、私と同じなのね愛読書。」
ゲッ、という声が反射的にでそうになったんですけれど、止めました。
「あれ、続編あるのよね。貸そうか。」
「本当ですかっ。」
ハ……ハツがやさしい。
「あの…お茶が。」
「空気読みなさい、3年ぶりの甘い雰囲気だったのよ。
周ちゃんが……私に敵意のない目をくれたのに。」
泣きだした、ハツはどうでもいいのでお茶を……
「イアン…熱すぎです。いれなおしですっ。」
「……もういや。」
あれ、なんかこの部屋みんな泣いてるんですけど……。
「周ちゃん、と、図書室の事…け件についてはね…あやしい。ひとリストアップしてるから…がんばって…。」
泣きながらリストをくれたハツ、やっぱり有能ですね。
「あっ、続編たのみます。」