5逃げられる…かな?(紫堂)
会長さんと周さんたちによる鬼ごっこ開始の後。
私はやなぎちゃんと藍垣先輩とともに逃げてた……逃げたてたんだけどね。
「藍垣先輩。なんでいく先々で喧嘩騒ぎおこすの!!」
「いや、今回に関しては売られたわけだし。」
「そういうもんだいじゃなく。」
「(無視)」
ったくあの馬鹿、前も他校生まとめて病院送りにした経歴があるくらいだから
ちょっとは自重しろとも思うんだけど……。
今回の相手の子がある程度強くてよかったよ。
てこてこと聞こえてきそうなかわいらしい走り方をしているやなぎちゃん。
その横で藍垣先輩は鬼に回し蹴りを……。
「藍垣――――――――――――――!!何お前鬼を倒してるんじゃーーーーーーー(キレた)。」
「(ボゴォ)っ痛―――――!!」
「にゅにょ?鬼ごっことは鬼を倒すものではないのか?」
ほら、やなぎちゃんが誤解しちゃってる。
それにしても……、
「2人とも割合落ち着いてるよね。」
「「楽しければそれでいい(にょ)!!」」
ああはい、そうでしたね、あんたら2人は。
(ところでエイリアンの数え方も1人2人でいいのだろうか)
「とりあえずやなぎちゃん聞くけどさ、あの人たちは逃げ切れそうなのかな?」
やはり、他の人たちも心配である。
心配するだけで何も助けられるわけでもないけど。
「にゅにょにゅにょに!!」
「ごめんなさい。日本語で喋って下さい。」
「工藤は大丈夫そうなのだな!水林と柏原はよくわからないのだが、朝月は……。」
「あぁ、無理そうってこと。」
コクン。思い切りうなずくやなぎちゃん。
そんな断言しなくても……。
とりあえず、朝月君FIGHTです。