4逆鬼ごっこスタート!!(工藤)


「周ちゃ〜んっ。」
寒気。思わず後ろを向きたくなるこの気配っ。
「ハツ、今日仕事いそがしいっていったじゃんか。」


中等部3年 工藤初音。生徒会会長にして我が従姉。


「周ってば、口が悪いわ。」
この人をバカにしたような(してる)口調。私は大っっっきらいなんです。


「こないと思ってました。」
「周ちゃんのお願いを断るわけないでしょ。」
「他に頼む人がいなかっただけです。」
「友達いないのね。そんなに黒く黒く黒く生きてるからじゃないの。」
「私はハツのように黒を越した漆黒のくせに白を目指すようなことはむなしすぎてできません。」


ブリザード野中、こちらへくる勇者一名。


「にょ、お前は工藤の兄弟かにょ。」
エイリアンっっ。危ないっ。誰もがそう思っていたが
「いやぁぁぁ、可愛い。
 私知ってるわ、あなた周のクラスに入ったエイリアンでしょっ。」


抱きしめたぁ!!。


「にょ、柊星から来たんだにょ。」
「存在自体がボケね。私、ボケキャラ大好きなの。」


説明しよう!彼女は周とは真逆のボケマニアなのである。


「そうか、工藤と逆なのだな。」


すっかり息のあった2人。
店の仕事はほったらかし。

「ハツ、仕事してよ。」
「工藤先輩、お願いしますから。」


それを止めようとするツッコミ二人組。はたして今、本当に店は成り立っているのか。


「いーのよ、だって私今すっごく面白いこと考えついたもの。
 卒業も今年だし、はじけちゃいたい時期なの。」
「いやっ、なにが。」


思えばこれがあの出来事の始まりだった……。


「藍垣さんっ。」
「あぁ。」
「他のみなさんにも協力してもらうと思うんですけど、よろしく。」
そしてハツは周を引っ張り教室を後にした。





―数十分後―
ぴんぽんぱんぽーん。
「お知らせしまーす。只今我が放送室は、生徒会長とその姉妹によっておとされました。」
「や、協力してません、私は。」
周の否定した声が響く。
「よって、只今より『逆鬼ごっこ』をいたします。
ルールは簡単。今からいうメンバーの人をつかまえるだけ。
その、メンバーは、柊やなぎちゃんのお店を手伝っている人全員ですっ。」


「「「はぁーーーーーーー。」」」
遠くから悲鳴が聞こえた気がします。


「ちなみにつかまえた人には……そうだな、100円あげますっ。」
「100円かいっ。」


そんなんでやる気がでるのか気になりましたが、意外にみなさんやる気です。
「あと、捕まった人は図書室3年立ち入り禁止だから。
 あっ、柊ちゃんは何度つかまってもセーフだから。私のお気に入りだし。」
(((そんなムチャクチャな)))
心の声が伝わってきた気がします。
「制限時間は周がかけた放送室のカギがやぶられる……30分くらいかな。ちなみに周っ」


いきなりこっちを向いたハツの顔は黒いオーラがっ。


「はいっ。」
「周はつかまらなかったら、時期生徒会長にしてあげる。」
「できるんですか?」
「私は工藤初音さまよ。」


理由としてはどうかと思いますが否定できない。


「かわりに、つかまったら退学してよ。私、同じキャラ2人もいらないと思うし。
 ツッコミも嫌いなの。知ってるでしょ。」
「ええ。」
「乗る?」
「もちろん。」
いいでしょう、ハツ。この機会に日頃のうらみ、そして会長の座を。



「それでは……スタート!」





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