9だれか〜!!○○がご乱心してしまった〜!!!!”2” (工藤)


なんだかお花見はすでに「花より団子」を超えたところにいます。
一部では「あっ、いいな春じゃん。」
と思う甘い雰囲気もあるけど………、酒ってこわいね。
周がね……ご乱心なんだ。体育祭以来の。


「イアン、チョコレートはないんですの?チョコ、チョコをよこしなさい。」
僕、酒に酔ってチョコをねだる人って初めて見たよ。


「だいたい、あなたのせいで私は修羅場だったのですよ。黒天にじっーーーと見つめられて。ハツに黒いオーラあびせられるんですよ。
あなたには、たえられて?無理でしょう。無理にきまっているんです。」


うわっ、想像しちゃったよ。
それは、なかなか………。


「周、今思ったんだけど、君って案外苦労者なんだね。」
ピキッと空気が音を立てた気がした。
「あなたには、パシられるために生まれてきたようなあなたには言われたくないです。
だいたい元はといえばあなたのせい(黒天の愚痴)なんですよ。
………なんで私ばっかりこんな。」


あっ、うそ。泣いちゃった。
わっ、わ、どうしよ。
やめて、朝月君。
その「うわー泣かせたよコイツ」みたいな目で見ないで。
えーっ、本当。この場合どうすればいいのぉぉぉ
助けて、誰かーーー。


「zzzzzz……。」
「あっ、寝た。」


肩にずしっとした重さを感じて横目で見ると周がもたれかかっていた。
黙っていうれば可愛いのになぁ。


「はっ、今僕は何を。」


これは果たして青い春なのか、血迷っただけか。



っていうめずらしい「スッキリ」パートで終わらしたかったんだけどさ。
目に入っちゃったんだよね。
皿が山になってるのにまだ料理をついで「あ〜ん」ってしてるハツと、眉間にシワのよってる僕にとって恐怖でしかない物体が。


僕にとって恐怖……長い。周のマネして『黒天』と呼ぼう。
黒天、オーラは黒いけどなんか顔青くないか。
あっ、皿の山がまた増えた。


「そうか、黒天は1人であの皿の山を食べてるんだ!」
律儀だな、黒天。
出されたものはすべて食べなきゃ精神か。
人の子だったんだね黒天(*実兄です。)


そのとき、僕は見た。
桜の木の近くを流れる小川から白い物体がでてくるのを。


「うなギー?、ニシキゴイのうなギー!!」
うなギーの顔はどことなく心配気だ。
まさかっ、うなギー。お前黒天を心配してここまで。
なんて健気なんだ。


見つめあう2人。
そこへ………姑ハツがどこからか包丁を持って入り込んで来た!!


「やめて、うなギー食べれないから。僕の友達だから、親友だからーーーー。」


とても奇妙な叫び声が花見会場を包んだ。
……黒天ってそんなキャラだったのか?
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