2敬礼は俺の癖だ(松乃)


(やなぎちゃんの心の中)
正直いって、水林が松乃を蹴った時はよくやったと思ったのだ。
でもなぜなのだ?アイツ、よけるばかりで何もしないのだにょ。
おまけにバトり終わっても普通に本読んでて我輩に抱きついてこないのだ。
にょにょにょ〜〜??


<side松乃>


「死ねばいいのですわ!!」
と、死刑宣告をだされたのはいいが……。
ここ図書室だぞ?


むこうでは朝月(といっても名の方は今日初めて知ったんだが……)
が、静かに本を読んでいる。
この分だと俺らがバトってんのも気づいてないかもな…。(話聞いてねえよあいつ)


あと、こちらは俺も知らんやつだが、工藤に少し似た感じの女生徒とやたら背の高い奴(俺ほどではない)が
驚いたような顔でこちらをみている。
…。まあこの学院にエイリアンが2人もくるとはまさか思わなかったんだろう。


ところでだ。
机にポテチ……。ここは図書室なはずだが……。


確かに俺はエイリアンだ。エイリアンだが……
さすがに『図書室で騒がない』とか『図書室で飲食しない』とか、
一般世間でいう『行動のマナー』ぐらいはわきまえている。


だから今はよけてるだけとはいえ、図書室で喧嘩売るようなこういうことは主義に反するんだが……。


「王子様!おけがはありませんか?」


……ようやく水林が向こうにいってくれた。
朝月……がんばれよ……。


とりあえず日本文化についての本とかないかな。
「やっなぎー。日本文化とかの本ってどの棚か?」
「(ビクッ)左奥から3番目……。」


さすがの兄ちゃんも図書室じゃだきつかないぞ?


『エイリアンでもわかる日本文化』(なぜこんなのがここに!?)を取って、
背の高い奴の前に座ったら軽く会釈された。
軽い敬礼を返した。(俺の癖だ。)


……。とりあえずこの本を読みながらでも、先日の生徒会入りの件でも考えるか。



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