16策略決行(紫堂)
『放送室の鍵を自分たちで破ればいい』
そう自分たちは気づいたのですが……
ナゼカンキダクトニイルンデスカ。
〜事の何分か前〜
「藍垣先輩、どこ向かってんの!?」
「放送室2つ横空き教室―――――!!」
わかりません。まったくもってわかりません。
普通に放送室行きゃいいのに。
「どうしてなのだにょ?なぜ隣なのだ?」
「馬鹿。あの性格の悪すぎる生徒会長姉妹だ。
まともに入って破れるようなこと、させると思うか?(いや、思わない)←反語風に」
まったくもってそのとおりです。はい。
トラップとか普通にしかけてそう。
「というわけでだ。」
「「わけで?」」
「換気ダクトから突入する!!!!」
なるほど、外側からが無理ならば内側からというわけですか。
藍垣先輩らしい乱暴な発想ですね。
そのために別の教室から入るわけですか。
はあ、そうですか。
まぁ、いいんだけどさ……。
で、換気ダクトに突入したのはいい。
突入したのはいいんだけどさ、……。
まあ、これが真っ黒黒。汚れているのなんの。
「紫堂!こわいのだ!!くらいのだにょ!!!」
「柊!静かにしろ!」
「いや、もとはといえば先輩が原因なんですけど。」
そしてお目当ての出口へ。
ガゴッと蓋を外す音が聞こえた。