1会議は踊るver.阿賀紗生徒会(イアン)


「はーい。それじゃ、中等部も高等部もそろったね。
では、生徒会でやる文化祭の出し物について話し合いまーす。」


みなさんお久しぶりです。
今年度初☆となる会議に来ています。イアンです。
冒頭でも分かるように議題は『文化祭』進行は黒天、書記が僕(黒板じゃなくてノートの方ね)です。


「なんかやりたいことある人―いる?」


僕はとくにないんだけど、他の人はどうなんだろ。

「俺は地球の文化祭というものが正直よく分からんからな。他にまかせる。」
というのが、松乃先輩。

「はぅぅ、私のクラスは劇になりましたけど・・・・・。
王子様が出ないのならなんでもいいです…………。」

劇…劇かぁ。楽しそうだなぁ。
まざ、14年生きている人生の中で『森の中の草(C)』←なんと1人で『木』と『小川の音』までする一人三役!…と『通行人Aにぶつかる通行人』しかしたことないんだけどね。


「劇かぁ。いいかもねぇ、薄 ノートに書いといて。」
「はっ、はい。」
いかん、いかん。気をぬいたら殺されるぞ。
「そうだよ、イアン。ちゃんと光矢さんの為に働かないと。
      ………死んじゃうよ?」

……じょ、冗談抜きだった。



「本当、中等部生徒会長って役に立ちませんよね。初音様が自らされなくても、このボクが。」
「あら、本当?ありがとう。けど、いいわ。この手のタイプの人間って案外しぶといから。」
「そうなんですか。さすが初音様。勉強になりました。」
「へへ、照れるなぁ。」

おーい、そこ。可愛いトーンで僕の殺害権交渉しないでくれないかな。
言ってることがこわいんだよ。



「まっ、それはいいんだけどさぁ。あっ、薄を殺しちゃだめだよ。
というか傷つけたら僕、初音ちゃんのこと嫌いになるからね。」
「う゛っ。ごめんなさい。光矢さん。」
「ううん、分かればいいんだよ。よしよし。」
あの、ここは「おのろけ」会場じゃないんですよ。いや、まじで。
しかも、あのハツが幸せそうに頭なでられてるとか恐怖でしかないんだけど。


「そうそう、だから話しがそれたけど、何するか本格的に決めなきゃ。」
*話をそらしたのはyouです。


「わっ、私、提案なのですが『シンデレラ』やりませんか?」
「あぁ、灰かぶり姫のこと?」
うわぁ、何でそこ日本語にするかな。

「はいっ。」
「でしたら、初音様がシンデレラで王子様は高等部生徒会長ですね。」
「ほんと、行灯さん、やっぱりそうかな?」
「はぁうぅ、王子様といえば“王子様”以外認めたくありませんが。
王子様は生徒会ではありませんし……。恋する乙女は戦友同士ですから、応援しますぅ!」



そんなこんなで話はすぐ進み(やればできたね生徒会)


「わ、わ、私の王子様をしていただけませんか。」
「いいよーっ、ただ面倒だし眠いから セリフは
『ここに靴が落ちている』と『あなただったのですね』の2つね。それ以上はやだよ。」
「構いません。」


といった感じになりました。
何だよ、その2つだけのセリフ。土曜サスの探偵かっ。
しかものろけてるし。
あぁ、やだ。もう、あいつらにはつかれたよ。




「イアンっ。」
「うわ、周。」
会議後、周が僕に向かって走ってきた。
「あの、あなたに伝えたいことがありまして。」
急にかしこまられると僕も何だか緊張するよね。
「体育災を中止にしてくださったと聞きました。ありがとうございます。」
……………………。
……………………。
「なっ、なんですの。言いたいことがあるなら言って下さいまし。」
「いや、周がお礼をいった。」
一瞬、頭が点になったよ。
「失礼ですわね。用件はそれだけです。では。」



そう言って走り去った周の顔は少し赤くて。
これはもしやの 2×恋の文化祭なのかもしれない。



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