4召喚しました『すみをはけ!!』(行灯)


ボクは、図書室…いや最早図書館?のドアの前に立っていた。
そっと、ドアをあけて、中を除く。


…異様だ。


…異様な集団だ。


そもそも、何故銀髪の者がいる。




あぁ、青い目っていうのはハーフとかいわれたらわかるさ。
だけど、「にょ〜」とかいってる…
なんだあれは。
地球外生命体?


隣のバイオレッタ…タコにみえるがタコではない。ういている。
朝ビリーと交代して召喚した。
何度もいうがnotタコ。
我がパートナーである。に、相づちを求めると、
『そうね!私もそう思うわ!あれは絶対人間じゃないわ!』
とバイオレッタはいった。
実に優秀なパートナーである。
ちなみにビリーは全くダメだった。


周様は奥の方で掃除していらっしゃる。
初等部の奴がいるが、ここって兼用なのか、初めて知った。
前髪がやけに長い大きい人はポテチ食べている。
図書室で食べていいの?


…あ、水林。
…え、あれが王子様かい?
………あんな平々凡々、見た目普通、中肉中背という

何 処 が 王 子 だ

「何をしているんだ?」
「うぉ、地球外生命体第弍号機。」
「……は?」


白髪(しらが)の奴がいた。
「ちがう白髪じゃない、生れつき白いだけだ。」
「そうか…生まれながらにシラガなのか…可哀想に…」
「哀れむな!うまれつきだ!そこのフヨフヨしたタコも哀れみの目でみるな!
大体それはタコ…タコもどきか?」


プッチン


「バイオレッタ…」
『……(コクリ)』

「すみをはけ」


「は!?ちょっやめ…!」


フン。感謝しろ。
パートナーをけなされて怒るのは当然だからね。
髪を黒く染めてやったよ。
武士の情けで服を汚してやらなかったし。


そして、


ボクは重い扉をあける。


一歩をふみだす。








「あー、やっと返却してくれるのー。」
魔王と対面するために。
(対決?ボクごときが勝てる訳ないじゃあないか。)
「っていうかー、なんでこんな本が人気なのかなー?私なんてこんな本1時間で読み終わったのにー。」
「すみません……。」
「ううん、いいんだよー。次から気をつけてくれたらー。
 でももうちょっと早く返してねー?」


バイオレッタもブルブル震えている。


そう。
周様よりも、
初音様よりも黒い。


S先生は図書室に君臨している。





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