2隠し子宣言☆(朝月)


こちら図書室。
久しぶりに図書組皆がそろっている。
そして何故か増えている。


…増えている。


取り敢えず柊の兄の…兄の……白い人が増えている。(注.松乃さんです)


そして
「峰兄、誰と喋ってるんですか。」
「これは語り部の役目というものなのだよ。」
……従兄弟がいた。


両親と姉が叔母夫婦に預けられたらしく、ある日家にやってきた従兄弟。
昔からよく会っていたから嫌いって訳ではにんだけど。
面倒を見てくれといわれたため、(というか押しつけられた)ため、僕の後についてまわっている。
一度「ついてこないで欲しい」的なことを言ってみたら泣かれた。
…周りの人からの視線が痛かった。
それからはもう諦めて、従兄弟もついてきて、2人とも図書室にいるわけである。
ちなみに従兄弟殿は初等部4年生である。


今の会話が聞こえたのか水林が本から目を上げた。
そして表情が驚愕の表情に変わった。


「お、王子様、まさかそれは……」
「ああ、従兄「隠し子なのですかっ!?」
「……は?」
「ああ、まさか王子様にただならぬ関係にある人がいたとは…」
「いやだから隠し子じゃ「でも私は諦めませんっ!女から王子様を奪い返し」
「人の話を聞け「どうも隠し子です。」


…………。
…は?
今こいつは何て言った。


ポカン、とした表情の僕と水林。
周りを見渡せばさらにポカン×4.
従兄弟殿はにこにこしながら言う。


「隠し子ですよー、峰兄と紫姉の「黙れ」
今笑顔で最悪の嘘をつかれた…。
何で僕の周りの人って性格悪いんだろう。


エイリアンが首を捻って誰ともなしに質問する。
「ん?つまり朝月と朝月姉はこ「いや、そこ信じない」


信じるやつがいるのかと周りを見渡せば引いた目線×4.
…今度ばかりはくじけそうなんだが…。
従兄弟殿が口を開こうとしたので僕は彼の口を押さえる。
もごもごと下で暴れる小悪魔。


「……、隠し子じゃないよ?」
「……ああ。」
柏原が頷いてくれた(若干)。…良かった。
まだ常識がある人がいた。わずかに。


「…この大ウソつきで馬鹿野郎で女顔のチビは初等部の4年生だ。
名前は……佐藤太郎で」
「んなわけあるかっ僉川冂です、みながわけいっ!!」
僕の腕から脱出した従兄弟殿が名前を叫ぶ。
「後女顔って言うなっ!!」
ビシィと僕を指差して叫ぶと他4人のいる方向へ体ごと向く。


そして、
「騒がしくて申し訳ありません、改めて自己紹介致します。
僉川冂と申します。阿賀紗学院初等部第四学年に所属しており、………。」
キラキラ爽やかスマイル(よそ行き)で語り出した。


またもやポカーン顔の図書組+α。
……ああ、こういう奴だよなぁ……
しみじみと思って、そして、…ため息をつく。


はぁ。


何かもう、……あああ。


何とも言えないぞ。



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