2晒された死体の怪(朝月)


校庭を散歩していると、生き倒れが2人、桜の木の下にいた。


……桜の木の下に死体が晒されている。


……怖っ。


……この学校、怖っ!!



よく見たら死体×2は痛い人と自殺未遂(仮)だった。


……心中?


恐ろしい考えを心の中で打ち消して声をかけようとすると、白い方が目を開いた。
「……あー……、朝月、だっけ?」
「……はい。」


白い方は僕に声をかけるとうーんと伸びをして起き上がる。
自殺未遂(仮)は動かない。
……死んでないよな。


「あのー……そちらの方、生きてますよね。」
「……あ、ああ、生きてると思うが。」


すまんが俺にも確信が持てん、と彼は申し訳なさそうに言う。 ……あ、いや、すいませんでした。 「ところで朝月、今考えてたんだが花見をしないか」
「……は?」
「ほら、図書組皆誘って。巻き込んで。」
「……あ、ああ……」


びっくりした。
知らない人に何言われるかと思っ……ん、ちょっと待て。


「えーーーと、すいません。何で貴方図書組を知ってるんですか。」
白(注:松乃)は驚いたように目を見開いて、それから納得したように手をポン、と叩いた。


「ああ、聞いてなかったか。俺は柊やなぎの兄だ。」


・・・・・・。



・・・・・・・・・。



・・・・・・・・・・わあ(遅



「……シスコン。」
「ちょっと待て、俺はお前等にどう伝わってるんだ……?」


これが噂の……。


「取り敢えず、図書組全員に伝えといてくれ。頼む。」
「…はい。」


まあ、誰に誘われたかはともかく、後で図書組に伝えておこう。
水林以外に。


……あ、いや、やっぱ水林にも教えておこう。



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