5結果=0枚(朝月)


始まって早々家庭科室がカオスだ。


何故煙が。
何故ポテチ。
何故和菓子。
………何故水林が。


影賀君が工藤に押し付けられていた。可哀想に。同情してあげよう。
ポテチって案外すぐ終わるんだよな……本でも持ってくるか。
和菓子も楽しそうだな……後で柊でも手伝おうかな。
(*朝月は料理得意です。親共働き&姉料理下手だから自炊。)
水林……水林か。逃げよう。さぁ教室に本でも取りに行こう。


帰ってきたら水林はいなかった。良かった……
もう皆は作り始めていた。あちこちでトントンという小気味良い音がする。
柏原は……柏原はじゃがいもを切っていた。


「柏原……お前は本当にポテチを作る気か!?」
「当たり前だろ!そして俺は恋人を……」
何だか柏原からピンクオーラが出てるのは気のせいだろうな、うん。


柊は今のところ順調らしい。本を借りてきて見ながら作っている。
……柊は意外と器用だった。
それより、よくこの学校に材料があったな。
……まさか先生をパシッてないよな柊よ。


工藤は……いない。何だか影賀君が泣きながら作っていた。
心から哀れだ。なまじ器用なばっかりにパシリになるなんて……
今からMと呼ぼうかな……三条でも……いっそのことそのまんまで良いかな……


「朝月、手伝え」
「分かった」
……手伝えと言っても後は揚げるだけだろう。
……チョコレートでもかけたら美味しいかな……
よし、かりよう。


「柏原」
「何だ」
「そのポテチ、半分くれない?」
「……っこのポテチたちは渡さんぞっ!」
そんな力入れて言わなくても……
「うん、分かった。」
さあ作り直すか。5分あれば出来るだろう。





出来た。
美味しかった。
普通に美味しかった。
何故か工藤が現れて「チョコレートーーーー!!」と叫びながらチョコポテチをごっそり持って行った。
柊が5秒に1枚の割合で持っていった。(口に)
柏原が「外道だ……」と言いながら食べていた。
三条君(影賀君)が謝りながらチョコポテチをもらっていった。
水林が走ってきて抱きつこうとしたから避けたらチョコポテチだけ持っていった。


結果=0枚





あ……暇だ。
柊の手伝いでもしようかな……
むしろ新しく和菓子を作ろうかな……
あー、暇だなぁ……







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